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人はなぜ「自由」から逃走するのか

人はなぜ「自由」から逃走するのか

人はなぜ「自由」から逃走するのか

著者:仲正 昌樹

定価:1600(税別)

判型
四六判
刊行年
2020.08.26
ISBNコード
9784584139714
内容紹介

佐藤 優氏推薦!!

「コロナ禍の危機を克服する過程でナチズムのような危険な思想が甦る可能性に警鐘を鳴らす。自由の重要性を本書から学んで欲しい。」

 

◆強権的国家からブラック企業まで

「人間や社会に今何が起きているのか」強かに生きるための必読入門書!

◆フロム生誕120年、没後40年のいま、

「強いリーダーを求めてしまう人間の本性」と「コロナ時代を強く生きる知恵」がよく分かる!

 

●ブラック企業による「やりがい搾取」はなぜ起こるのか?

●ネット上で〝カリスマ〟を賛美したり、〝敵〟を集中攻撃して炎上騒ぎを起こすことに時間を費やしている人は、何が楽しいのか? 

●アメリカ人はなぜ、強権的政治手法をとるトランプ大統領を支持したのか? 

●その傾向が世界中に広がっているのはどうしてか? 

●孤独と不安が蔓延しているから、苦しくて、どこかに救いを求めているからなのか?

●ならば、政治的民主化と非合理的な社会慣習の解体が進み、高度の科学技術によって人間の能力やコミュニケーション・ネットワークが拡張し続けている現代社会で、孤独と不安を抱える人がどんどん増えているのは何故か?

●どういう環境がその傾向を助長しているのか? 

 

それらこそが、『自由からの逃走』をはじめとする、近代人の心理を論じた、一連の著作でフロムが探求したことである。

「自分は何を苦しがっているのか、どうなったら自由だと感じられるのか」を考えるうえで様々なヒントが与えられる。

 

近代世界において「自由」を与えられた諸個人が、自由に生きることに伴う重圧に、不安に耐えかねて、自らが自由を放棄するに至った過程を社会心理学・社会史的に描き出しているフロムの名著『自由からの逃走』。

なぜ今こそ読まれるべき書なのか? 

本書は単なる解説書ではない。

孤独と不安が蔓延する時代に、「強いリーダー」を求めてしまう罠と「人間の本性」を暴いた書から、危機の時代を生きる知恵を学ぶ。

 


【目次】

はじめに———なぜ今、『自由からの逃走』なのか

 

序 章 全体主義を支える「自由からの逃走」 

全体主義とは何か 

 

第一章 「自由の代償」とは何か 

自由と服従 
フロイトとフロム 
孤独と服従
二つの自由 

 

第二章 宗教改革がもたらした自由 

宗教改革の意味 
フロムにとっての「ルネサンス」と「宗教改革」 
「宗教改革」がもたらした自由
カルヴィニズムとナチズム 
敵意と良心 

 

第三章 「自由の二面性」を考える 

資本主義と自由 
利己主義と自愛 
大衆社会の不安 
ミッキーマウスの心理

 

第四章 「逃避のメカニズム」を知る 

サディズムとマゾヒズム 
サド・マゾヒズムの根源 
権威主義的性格 
権威主義の魔術 
権威主義的な人間の破壊性と画一性 

 

第五章 「ナチズムの心理」を知る 

ナチズムを生み出した状況 
下層中産階級の代表ヒトラー 
ヒトラーのパーソナリティサディズムとマゾヒズム 
自己否定と犠牲の哲学(マゾヒズム)

 

第六章 「フロムの希望」は自由と民主主義 

個性の幻影――感情の否定 
「死」の抑圧 
独創的思考の抑圧 
外部から与えられる「自分のもの」 
「積極的自由」の課題 
真の理想と仮想の理想 
民主的社会の条件 

 

終 章 「フロムの現代性と限界」を考える 

それでも生きるということ

 

あとがき――コロナ後の社会を生きる 

著者プロフィール

仲正 昌樹

1963年、広島県生まれ。東京大学総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程修了(学術博士)。現在、金沢大学法学類教授。専門は、法哲学、政治思想史、ドイツ文学。古典を最も分かりやすく読み解くことで定評がある。また、近年は『Pure Nation』(あごうさとし構成・演出)でドラマトゥルクを担当し、自ら役者を演じるなど、現代思想の芸術への応用の試みにも関わっている。最近の主な著書に、『現代哲学の最前線』『悪と全体主義——ハンナ・アーレントから考える』(NHK出版新書)、『ヘーゲルを超えるヘーゲル』『ハイデガー哲学入門——『存在と時間』を読む』(講談社現代新書)、『現代思想の名著30』(ちくま新書)、『マルクス入門講義』『ドゥルーズ+ガタリ〈アンチ・オイディプス〉入門講義』『ハンナ・アーレント「人間の条件」入門講義』(作品社)、『思想家ドラッカーを読む——リベラルと保守のあいだで』(NTT出版)ほか多数。