アメリカ大統領の権力のすべて

アメリカ大統領の権力のすべて

著者 : 高市早苗

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定価 : 1,800円(税別)

  • 判型 : 四六
  • 刊行年 : 1992/05/01 発売
  • ISBN : 9784584181362

内容紹介

2025年10月、新装重版出来!

高市早苗氏がアメリカ連邦議会立法調査官として米政治の現場に接した経験をもとに、”世界の最強権力者の実態“を分かりやすく解説。トランプと渡り合うための対米外交の真実を知る、政治家としての原点がここにある!
「-日本は、国論分裂のままにいたずらに時間を食い、国家意志の決定と表明のタイミングの悪さや宣伝下手が災いし、結果的には世界トップ級の経済的貢献をし、汗も流したにも関わらず、名誉を失うこととなった。納税者としては政治の要領の悪さがもどかしく悔しいかぎりである。私は「国力」というものの要件は経済力」、「軍事力」、そして「政治力」だと考えるが、これらの全てを備えた国家は、現在どこにも存在しない。(中略)
そして日本では、疑いもなく政治力」がこれからのテーマである。「日本の政治に足りないものはなんだろう?」情報収集力? 国会の合議能力? 内閣の利害調整能力?首相のメディア・アピール能力? 国民の権利を保証するマトモな選挙? 国民の参政意識やそれを育む教育制度?課題は随分ありそうだが、改革の糸口を探る上で、アメリカの政治システムはかなり参考になりそうだ。アメリカの政治にも問題は山とあるが、こと民主主義のプロセスについては、我々が謙虚に学ぶべき点が多いと思っている。
(中略)
本書では、行政府であるホワイトハウスにスポットを当てて同じテーマを追及した。「世界一強い男」が作られていく課程である大統領選挙の様子を描写することによって、大統領になりたい男や大統領になれた男たちの人間としての顔やフッーの国民が寄ってたかって国家の頂点に押し上げていく様をお伝えできるものになったと思う。」
*本書は1992年「アメリカ大統領の権力のすべて」を新装重版したものである。

目次

大統領の役割について考える
もし、私が大統領だったら・・・/ソ連保守派クーデターを振り返る/思考トレーニングが大統領を作る/政府のPRはこんなに重要/大統領の言葉に納得したんだ/危機管理体制ができているか?/売り込み下手では「国家」もソン

ホワイトハウスの中をのぞいてみる
建物の歴史/空飛ぶホワイトハウス/大統領を支える男たち/閣僚と補佐官はどう違うか/副大統領の仕事/大統領に万一のことがあったら?/レーガン暗殺未遂事件の思わぬ効果/副大統領は大統領への近道ではない/「私がなりたいのは大統領」/副大統領候補選びが選挙を決める?/夫を支えるファーストレディたち/社会に貢献する大統領夫人たち

大統領のパワーを探る
大統領の権限はでれくらい強いのか/大統領の力も及ばないことは?/大統領は党首ではない/大統領と政策/大統領と対峙する連邦議会/議会の優秀なスタッフたち/立法府が動かす巨大なシステム/「お世話ごと」はほとんどなし

選挙の仕組みを知る
大統領選挙の仕組み/小さな州の大きなパワー/「日本叩き」は幻想だ/日本を叩いても票にならない/ゲッパートの沈黙が意味するもの/次の日本叩きは「雇用問題」/九二年大統領選挙の特徴/白人貧困層が保守化に拍車をかける/選挙権は積極的に行使するもの/大統領選挙とおカネ/大統領になるのにいくらかかるか/金の切れ目が、脱落の時/草の根の資金集め/メディア選挙とはどんなものか/ネガティブ・キャンペーン/身近なライバルから蹴落とせ/女性大統領は、いつ誕生するのか?

マスコミとの関係をみる
アメリカ政治とマスコミの関係/運動中もニュースを気にする国会議員/大統領の知恵袋、シンクタンクと大学教授/テレビの中の大統領/歴代大統領の名演説/ブッシュ大統領の就任演説/スピーチが「強いアメリカ」を作る/外交の第一歩も「大統領の理屈」から/政治家のスキャンダル/最高裁判事一人の重み/スキャンダルで敵を潰せ/九二年大統領選を揺るがした「不倫告白」/日本にも常設倫理委員会を

歴代大統領たちの履歴書

著者プロフィール

高市早苗

1961年生まれ、奈良県出身。神戸大学経営学部卒業後、財団法人松下政経塾政治コース5年を修了。87年~89年の間、バット・シュローダー連邦下院議員(当時)のもとで連邦議会立法調査官として働く。帰国後、亜細亜大学・日本経済短期大学専任教授に就任。テレビキャスター、政治評論家としても活躍。

93年、第40回衆議院議員総選挙に奈良県全県区から無所属で出馬し、初当選。96年に自由民主党に入党。2006年、第1次安倍内閣で初入閣を果たす。12年、自由民主党政務調査会長に女性として初めて就任。その後、自民党政権下で総務大臣、経済安全保障大臣を経験。

2025年10月4日、自民党総裁選立候補3度目にして第29代自由民主党総裁になる。