KKベストセラーズではワニの本、ワニ文庫、ベスト新書として古くから親しまれている単行本や新書の書籍出版を中心とした出版社で、ウェブメディア「BEST TiMES」などの運用も行っております。

内容紹介
福田和也コレクション、待望の第2弾刊行。
日本社会の混乱の原因は、私たち日本人の中にある。
一切の責任感をもたず、親切と善意に逃げる「いい人」たち。
日本を嫌い、忘れようとする「国際派」の人たち。
自己愛を愛国心にすり替えただけの「エセ右翼」たち。
「幼稚」化して久しい、情けない日本人たちに喝を入れる。
歴史をふり返り、その叡智を学び、日本人にとって本当に大事なものを取り戻すために。
――現代の日本人よ。
命にかえても守るべきものとは、何だ。
昨年9月に急逝した著者が遺した、この国の未来を読者に託す、珠玉のメッセージ。
「幼稚というのは、頭が悪いとか、知識がないとかいうことではありません。(中略)「幼稚」というのは、肝心なことに目をつぶっている、ということです。
大人ならば、責任を持って見すえなければならない、避けて通ってはならないことを、見ないですましているということ。これが幼稚だということです。
肝心なことというのは、いくつかあります。中でも一番大事なのが、生き死にかかわることでしょう。
人は何のために死ぬのか。何のために死ななければならないのか。これが肝心なことです。」(「第六章 なぜ日本人はかくも幼稚になったのか」より)
著者プロフィール
福田 和也
1960年、東京都生まれ。慶應義塾大学文学部仏文科卒業。同大学院修士課程修了。慶應義塾大学環境情報学部教授。93年『日本の家郷』で三島由紀夫賞、96年『甘美な人生』で平林たい子賞、2002『地ひらく 石原莞爾と昭和の夢』で山本七平賞、06年『悪女の美食術』で講談社エッセイ賞を受賞。著書に『昭和天皇』(全七部)、『悪と徳と 岸信介と未完の日本』『大宰相 原敬』『闘う書評』『罰あたりパラダイス』『人でなし稼業』『現代人は救われ得るか』『人間の器量』『死ぬことを学ぶ』『総理の値打ち』『総理の女』等がある。