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内容紹介
平成が終わりを迎えるのに、
今の社会問題は100年前と変わっちゃいない!
今の昔も変わらない日本人の姿を、事件や新聞記事などの資料などから明らかにする。笑える戦後の庶民の伝統文化論。
「保育園がうるさい! 建設反対! 」(昭和51年)
「マニキュアしてるから、漬け物なんて作れなーい」(昭和13年)
「祝日に国旗を掲揚する慣例はありません」(警視庁・大正9年)
「生まれつきの茶髪を黒く染めろと先生に言われた」(昭和40年)
<本文より>
丸刈りを強制していた学校のほとんどで、スキンヘッドが禁止されています。私はこれを知ったとき混乱しました。
日本の学校は、丸刈りにしてこいと命じるのに、スキンヘッドにしていったら逆に怒られるんです。はぁ? 意味わかんねえ。
どうやら学校の先生がたは、丸刈りを権力に従順な姿勢の表れとみなす一方で、スキンヘッドは社会常識や権威に反抗する危険人物の象徴とみなすらしいのです。パンクとかネオナチなんかをイメージしてるのでしょうか。
【第五章・頭髪百年戦争――茶髪・黒髪・パーマ――より】
著者プロフィール
パオロ・マッツァリーノ
イタリア生まれの日本文化史研究家、戯作者。公式プロフィールにはイタリアン大学日本文化研究科卒とあるが、大学自体の存在が未確認。
著書に『反社会学講座』『日本人のための怒りかた講座』『誰も調べなかった日本文化史』(以上、ちくま文庫)、『「昔はよかった」病』(新潮新書)、『会社苦いかしょっぱいか』(春秋社)などがある。