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内容紹介
イスラーム研究の第一人者・中田考がフェミニズムを学ぶと、西洋中心主義の欺瞞が見えてきた。
本書では、男性から女性への敬意に基づくタリバンの女性観を「タリバン・フェミニズム」と名付け、西洋発祥のフェミニズム理論に真っ向から対決を挑む。
第1部「フェミニズム」では、西洋中心のフェミニズム史を概観。第2部「タリバン・フェミニズム」では、タリバンの思想と本当の女性観をわかりやすく解説する。日本でもブームになっているフェミニズムだが、全く異なる視点から見つめると、タリバンなど第三世界の伝統を仮想敵に仕立ててきたフェミニズム理論の、偏りと脆さが浮き彫りになっていく。
タリバンは女性教育を禁じていない。「他人の男女」を隔離する納得の理由とは?目から鱗が落ちる挑戦の書。
目次:
前書
序
第Ⅰ部:フェミニズム
第1章 フェミニズムとは何か
第1節.「フェミニズム」という言葉はいつ生まれたのか?
第2節.イスラーム学の古典に「フェミニズム」にあたる言葉はない
第3節.まずはAIに聞いてみよう
第2章 フェミニズムの始まり
第1節.『ジェンダー論をつかむ』
第2節.欧米、日本におけるフェミニズムの始まり
3.イスラーム世界におけるフェミニズムの始まり
第3章 第二波フェミニズム
第1節.第二波フェミニズムとは
第2節.インターセクショナリティ
第3節.中ピ連
第4章 ポストコロニアル・フェミニズム
第1節.ブラック・フェミニズムからポストコロニアル・フェミニズムへ
第2節.ヴェールは女性支配の証拠か
第3節.クィア理論への展開
第5章 第四波フェミニズム?
第1節.第四波フェミニズムに至る流れ
第2節.ハッシュタグ・アクティヴィズム
第3節.日本における流れ
第6章 ネオリベラル・フェミニズム
第1節.「ネオリベラリズム」とは?
第2節.リーン・イン・フェミニズム
第3節.リーン・アウト、あるいは99%のためのフェミニズム
第7章 「ジェンダー」概念のおさらい
第1節.セックスとは何か
第2節.ジェンダーとは何か
第3節.セクシュアリティとは何か
第8章 クィア理論の発展
第1節.アイデンティティ・ポリティクス
第2節.ターフ戦争
第3節.トランス主義
第9章 カオスのフェミニズム
第1節.ジェンダー・バックラッシュ
第2節.ツイフェミ
第3節.矯風会2.0
第10章 第三世界フェミニズムの展開
第1節.第三世界フェミニズム
第2節.カルチュラル・フェミニズム
第3節.イスラーム・フェミニズム
第Ⅱ部:タリバン・フェミニズム
第1章 タリバンとアフガニスタン
第1節.アフガニスタンの現在
第2節.タリバンとは何か
第3節.ヴァージョンアップしたタリバン
第2章 タリバンと女子教育
第1節.デオバンド学派とダルスィ・ニザーミー
第2節.女子教育と女子マドラサ
第3節.タリバン・フェミニズムの梗概
資料 タリバン思想の基礎
第3章 タリバン・フェミニズムの思想史的意義
第1節.なぜ西洋は女性問題でタリバンを攻撃するのか
第2節.タリバン・フェミニズムの陰画としてのラワー
第3節.フェミニズムの位相転換
第4章 タリバン・フェミニズムの普遍性と特殊性
第1節.サイレント・マジョリティのフェミニズム
第2節.シャリーアの立法目的
第3節.タリバン・フェミニズムの普遍性と特殊性
第5章 真のイスラーム法とは何か
第1節.西洋法とイスラーム法
第2節.この世は来世での審判を恐れて待つ試練の場
第3節.旧政権の政治制度を試行錯誤、行き当たりばったりで使いまわすタリバン政権
第6章 思慕と希求のタリバン・フェミニズム
第1節.人間の価値
第2節.ミメーシス欲望と敬仰の起動
第3節.敬仰と試練
第7章 タリバン・フェミニズムの時空間的前提
第1節.必要悪としての平等
第2節.空間的差異の決定的重要性
第3節.時間的差異の真義
第8章 タリバン・フェミニズムの理想
第1節.選択の自由と修道
第2節.勧善懲悪の理想と現実
第3節.修道と他者との共存
第9章 相対主義的相対主義
第1節.性的多様性と価値相対主義
第2節.相対的相対主義
第3節.西洋のサイレント・マジョリティの中庸なフェミニズムとの収斂
第10章 人類の未来への希望の灯台としてのタリバン
第1節.帝国ブロックのバランサーとしての「シン・ムガル帝国」
第2節.先生はえらい
第3節.国際秩序再編のモデルとしての第二次タリバン政権
後書 パキスタン-タリバン戦争と世界秩序再編
著者プロフィール
中田考